お客さまの「願い」を
私たちが叶える日

新しい老眼鏡を
作りたい

須本光子さん88

眼鏡を作りに「松坂屋上野店」へ行きたい、という願いを叶えたのは、須本光子さん。なぜこのお店を指定したのかと言えば、実は須本さんが長年にわたって働いておられたから。
「18歳の時に松坂屋上野店に就職して、定年まで働きました。最初は呉服売り場に配属され、5〜6年担当しましたね。当時は『いらっしゃいませ』と言うのも何だか嫌で、女性ばかりの環境も好きではなかったんです。次には外商に配属され、お客様の自宅や会社に伺い営業をしていました。その後、男性の中に女性一人という環境の経理部営繕課に配属になりました。上司から『字が上手』と言われて重宝がられ、手書きの書類をよく頼まれていましたね。字のうまさは父親譲りです。時代の流れでワープロを使うようになり、休館日にワープロ研修を受け、努力して使えるようになりました」

退職後も、住んでいた千駄木から度々、お買い物に出かけていて、施設に入った今でも時々は訪れています。杖をつきながら、お洒落なパンプスを履いてコツコツと音を立てながら歩かれる須本さん。久しぶりに同店へ、眼鏡とパジャマを探しに訪れました。
「施設のスタッフの方が車を運転してくれて、お買い物の時もサポートしてくださり、お殿様になった気分だったわ。買い物の途中で、『須本さん、新入社員の時はお世話になりました』と声をかけてきた方がいらっしゃいました。最初はわからなかったのですが、徐々に思い出しました。私が働いていた時の部下でした。靴売り場でも、昔とてもお世話になった方に偶然出会い、嬉しくて懐かしくて、思わず涙が出てしまいました。欲しかった物が買えて、懐かしい方々にも会えた。とても良い1日でした。また行きたいわ」。

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