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老人ホーム豆知識

老人ホーム見学時のチェックポイント

老人ホーム選び

老人ホームを探す際には必ず見学に行くことをお勧めいたします。何故ならパンフレットやインターネットだけではわかる情報に限度があり、施設の実際の様子や雰囲気などはわからないためです。ただし、初めて老人ホームに見学に行く際にはどこをチェックすべきかわからないことも多いと思います。見学が終わった後に、これを聞いておけば良かった、あそこを見ておけば良かったといったことにならないためにも、老人ホーム見学時のチェックすべきポイントについて解説していきます。

老人ホーム見学の前に

現在困っていることのリストを作成

老人ホームへの入居を検討している理由を書き出してみましょう。そうすることで入居中に必要なサービスや望んでいる生活等が整理されます。それをもとに質問事項をまとめておきましょう。

見学予約

あらかじめ見学予約を行ってください。予約なしでも見学可能な場合もありますが、館内の簡単な見学のみで終わってしまうこともあります。じっくりと見学して詳しい話を聞きたい場合は、予約をして時間を確保しておくことをお勧めいたします。以下予約時のチェックポイントを挙げておきます。

  • 見学時の担当者を確認
  • 見学対応は一般的に営業担当である入居相談員が行います。彼らは施設の状況や入居に関わる条件などを熟知しています。しかし、施設の顔であるホーム長にも会えるとより施設の方針や大切にしていることが見えるでしょう。

  • 事前に情報を伝えておく
  • 事前に現在の身体状況や望んでいる条件を伝えておくと限られた見学時間の節約にもなります。また、事前情報をもとに適切な情報の準備をしてくれる施設は入居後も同様の対応が見込めて安心です。

見学のチェックポイント

設備

  • 居室
  • 入居後のプライベート空間になりますので、生活をイメージしながら広さや設備の使いやすさ等を確認しましょう。日当たりや窓からの景観を気にされる方も多いですが、入居後の生活は居室以外で過ごすことも多く、あまり固執しすぎない方がよいでしょう。

  • 共用スペース
  • 食事の場所は一般的にダイニング等の広間で他の入居者と共にする場合が多いです。また、その空間の居心地が良いと食事時間以外にも人が集まってきますので入居者同士の交流もしやすくなります。広さや雰囲気などもチェックしましょう。

  • リハビリ・入浴施設
  • リハビリのスペースや設備は十分にあるか、または生活リハビリとして日常生活に重点を置いてプログラムを組んでいる場合もありますので、リハビリの内容を確認しておきましょう。入浴については通常の入浴設備はもちろんのこと、介護状況によって寝たきりでも入浴可能な設備があるか等もチェックしておくと安心です。同時に入浴回数や個浴対応しているかなども確認しておきましょう。

  • メンテナンス・清掃状況
  • 新しい施設であっても入居期間が長くなることも想定しながら、メンテナンスや掃除が行き届いているかどうかチェックしておくことは重要です。また、においについても入居後に不快な思いをしないようにチェックしておきましょう。

スタッフ

  • 人員体制
  • 看護師や介護スタッフの人員配置を確認しておきましょう。介護保険の規定では老人ホームの人員配置は入居者3人に対して1人の現場スタッフとしています。施設によってはそれを上回る人員配置にして手厚い介護体制を敷いているところもあります。また、夜間の人員配置なども確認しておきましょう。

  • スタッフの対応
  • 笑顔で挨拶があるか、対応にゆとりがあるかなど接遇面にも注目してみましょう。

医療体制及びリハビリ

  • 協力医療機関
  • 施設に医療機関が併設されていなくても往診や緊急時の対応など近隣の病院と協力関係が得られているか確認しておきましょう。また、入居後にかかりつけ医となる往診医が1つだけでなく選択できるか、診療科目が網羅されているかなどもチェックしておきましょう。

  • 看護師の対応
  • 日常の健康管理をしてくれる看護師の常駐時間を確認しておきましょう。老人ホームでは夜間に看護師を配置する規定はないため、日中のみの勤務のところもあります。医療面に心配がある場合は24時間看護師が常駐している施設を選んだ方が安心です。また、病状で心配な点があれば対応可能かどうかしっかり確認しておきましょう。

  • 看取り体制
  • 看取り対応可能と謳っている施設でも病状の変化によって対応が難しく退去を迫られることもあります。終身利用を考えている場合はしっかり確認しておきましょう。

  • リハビリ
  • 老人ホームでは機能訓練指導員を配置しています。機能訓練指導員はリハビリにかかわる8つの国家資格のいずれかを取得することで働くことができるので、専門性はそれぞれ違います。どの国家資格を持った職員が対応しているか確認して求めるリハビリが受けられるかどうか確認しておきましょう。

食事

入居後の生活において、毎日の食事は楽しみでもあり非常に重要です。施設によってはランチ付きで見学会を行っているところもありますので積極的に利用してみましょう。

また、偏食への対応や塩分や糖質制限など個別対応を適切に行ってくれるかも確認しておきましょう。高齢になると飲み込みに問題が生じる嚥下障害がおこることがあります。そういった症状に対応する食事が用意できるかなども確認しておくと将来的に安心です。

費用及び契約内容

  • 費用
  • 費用についてはパンフレット等でも確認できますが、それだけではわからないことも多いと思います。実際にどのタイミングで幾らくらいかかるのか疑問点があればしっかり確認しておきましょう。

  • 契約内容
  • 入居を本格的に検討したい施設であれば、ホームの概要や料金体系、人員配置、サービス内容等が記載されている重要事項説明書や契約書などの書類を見学時に依頼して入手しておきましょう。持ち帰って再度確認する中で疑問点や不明点があれば、再度問い合わせてみましょう。

まとめ

1度の見学ですべての疑問点を解消することは難しいかもしれません。もし、本格的に検討したい施設であれば納得がいくまで質問して再見学も可能な限りしてみましょう。その対応の中で施設の誠意が伝わってくることもあります。

また、比較検討のため価格や立地等、同等の施設の見学もしてみることも効果的でしょう。ただし、見学する施設が多くなり過ぎると選べなくなる可能性もあるので注意が必要です。そういった場合は何を重視するのか原点に立ち返り選択しましょう。

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