本日、アートセラピー（臨床美術）を開催いたしました。
今回は講師の末廣様のご指導のもと、オイルパステルを使って描き、削ることで表現を楽しむ「スクラッチクロッキー」に挑戦しました。

始まる前には「どうやったらいいのか分からないわ」と不安そうなお声も聞かれましたが、末廣様の丁寧で分かりやすい説明に耳を傾けながら、次第に皆様の表情は真剣そのものに。
色を重ね、線を描き、削るたびに思いがけない模様が現れ、自然と作品作りに集中されていくご様子が印象的でした。

完成後は、皆様の作品を一つひとつ並べて鑑賞会を行いました。
「難しかったけれど楽しかった」「久しぶりに絵を描いたわ」「もともと描くのが好きだったのよ」と、笑顔で感想を語ってくださり、それぞれの作品に込められた思いが会話の中から伝わってきました。

同じテーマ・画材であっても、色使いや線の表情は一人ひとり異なり、個性あふれる作品が並ぶ光景はまさに“その方らしさ”の表現そのもの。
描くことを通して心がほぐれ、穏やかな時間が流れる、臨床美術ならではのひとときとなりました。